湯どころとして名高い伊香保。
その石段街沿いにあるのが、江戸時代以前から創業している「千明仁泉亭」だ。文豪・徳冨慮花はこの宿をこよなく愛し、「上州伊香保千明の障子を開きて、夕景色を眺める婦人。年は十八九~」と、自身の代表作『不如帰』の舞台としても登場させているほど。
同小説の中でも描写されているが、まず「見晴らし」が素晴らしい。眼下に広がる温泉街、遠くには谷川岳や榛名山など、風雅な峰々を臨むことができる。それも露天風呂に浸かりながら、である。その他、水深1メートルの湯量を堪能できる「仁乃湯(めぐみのゆ)」、さらに無料の貸切風呂も4つ。
地元の自然の恵みをふんだんに生かした四季折々の料理とともに、日々の疲れをじっくり癒したい宿だ。 |