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駅すぱあとアンテナ(メールマガジン)

2013年11月号








移りゆく車窓の景色を眺めつつの食事は、いつにも増して美味しく感じるもの。かつては食堂車が備わっている列車も数多く走っていたが、今はカシオペアなどの寝台特急を除けば、ずいぶんと減ってしまった。

しかし、最近になって地方鉄道を中心に"食"にアプローチした列車が増え始めている。長距離移動の必然として存在していた「食堂車」ではなく、"食"そのものを楽しむ「食堂列車」というイメージだ。その代表的な存在として注目を集めているのが、熊本と鹿児島を結ぶ肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」だ。

今年3月から運行を開始した「おれんじ食堂」は、九州西海岸をはじめとした風光明媚な景色を楽しみながら、沿線の海の幸や山の幸をふんだんに使った料理を楽しめる"走るレストラン"。

1号車のダイニング・カーは、ホテルのカフェダイニングをイメージした品のある内装が施されている。一方、2号車のリビング・カーは、ホテルのリビングスペースをイメージしたゆとりある空間が広がっている。海側のテーブル席や、半個室のソファ指定席など、旅のスタイルに応じて選択できるところも嬉しい。なお、リビング・カーでも食事をすることが可能だ(料金別途)。

車内のキッチンからは、旬の食材を利用した地元の郷土料理として、季節のスープやごはん、しぼりたてのフレッシュジュースを提供。メインディッシュは、沿線を代表する3つのレストランが提供している。

左の写真は、10時18分発の「1号」で提供される昼御膳。朝採り野菜の鮮度を生かしてほっこりと炊き上げた煮物をはじめ、工夫を凝らして調理された近海の海鮮類、熊本の「あしきた牛」、鹿児島の「黒豚」、「南国元気鶏」。さらにスイーツには、南国の柑橘類など旬の素材を生かしたパウンドケーキ。まさにご当地の"美味しいとこ取り"ができる。

一方、14時3分発の「2号」では黒豚膳、17時14分発の「3号」では夕御膳が振る舞われる。いずれも地元の素材を吟味し、試行錯誤の末に生まれたメニューだ。夕御膳のメインメニューのひとつであるパエリアは、沿線ののどかな自然が溢れる景色と、ヨーロッパの牧歌的な風景が相まって、見事に調和している。

なお、「1号」と「2号」限定で、佐敷駅、水俣駅、阿久根駅(2号は佐敷駅のみ)にて地元の人たちが手掛けた市「駅マルシェ」がオープンする。地元の特産品がズラリと並ぶマルシェは、格好のお土産ポイント。のんびりとした雰囲気が漂う駅舎や、南国のお国ことばで話す地元の人たちとの交流も、旅を思い出深いものにしてくれることだろう。

同列車は、熊本の新八代駅から鹿児島の川内駅間で運行される。1行程は片道約3時間程度だ。運行日は、基本的に金・土・日・祝日。

車両メンテナンス日を除き、春休み、ゴールデンウィーク、夏休み、冬休みは毎日運行予定とのこと。運行スケジュールと空席情報は「おれんじ食堂」のホームページで確認できる。

静かで穏やかな不知火海や、雄々しい西方エリアの東シナ海、変化に富んだ海岸線など、美しい自然を存分に味わいながら美味しい料理に舌鼓を打てる「おれんじ食堂」。のんびりと旅を楽しみたい方にはまさにうってつけだ。
■おれんじ食堂(肥薩おれんじ鉄道)
http://www.hs-orange.com/kankou/
南国九州の次は、東北の食堂列車をご紹介しよう。10月19日、JR八戸線を走る新たな観光列車「TOHOKU EMOTION(東北エモーション)」の運行がスタートした。

同列車は、震災の復興支援と地域の活性化を目的として誕生。列車全体がレストラン空間をイメージしてつくられた"東北レストラン鉄道"だ。車窓に広がるのは、三陸の海。景色をゆっくりと眺めながら食事できるよう、ビューポイントではスピードを落として走行する。

キハ110系を改造した同列車は、コンパートメント個室車両、オープンダイニング車両、さらに実際に調理する様子も楽しめるライブキッチンスペース車両の3両編成となっている。各車両には福島の刺子織や青森のこぎん刺しなど、東北の伝統工芸をモチーフとしたインテリアが施されているところも興味深い。
食事は、東北の食材を駆使した同列車オリジナルメニュー。往路では人気シェフによるコース料理、復路はホテルメトロポリタン盛岡の手がけたデザートを楽しめる。2013年10月から2014年3月までの期間、往路のメニューを監修するのは、ミシュランでも星を獲得している銀座「アロマフレスカ」のシェフ、原田慎次氏。

年に担当シェフが2回替わり、メニューの内容は季節に応じて4回変わる。新しい味覚に出会えるため、一度だけでなく、何度訪れても新鮮な驚きが得られることだろう。なお、食器も東北伝統の技を駆使したオリジナル。随所にみえるこだわりが、質の高い空間づくりに繋がっている。

列車は、八戸駅と久慈駅間を1日1往復する。運行日は、土・日・祝日やゴールデンウィーク、夏休み、年末年始期間を中心に、年間150日程度の運行を予定しているとのこと。八戸から久慈にかけてのエリアは、日本一の白樺林と呼び声の高い平庭高原、ウミネコの繁殖地として知られる蕪島など、風光明媚な名勝が点在している。NHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』を観ていた方は、久慈を中心にロケ地巡りも楽しめそうだ。さらにここから足を延ばして、十和田湖や奥入瀬渓流、下北半島や東北各地の温泉を巡る旅のプランを練るのもいい。

東北の魅力に触れ、感動を呼ぶ「TOHOKU EMOTION」。ぜひ乗りにいってみたい列車のひとつだ。

■TOHOKU EMOTION(JR東日本)
http://www.jreast.co.jp/tohokuemotion

【 鉄道 】
JRは、JR時刻表2013年11月号の内容に対応
私鉄および公営は、2013年11月1日現在の時刻表に対応

小湊鐵道 2013/10/20~当面の間 臨時ダイヤに対応
京成電鉄 2013/10/26~当面の間 本線 臨時ダイヤに対応
京阪電気鉄道 2013/11/2~2013/12/1 本線、鴨東線 臨時ダイヤに対応
東武鉄道 2013/11/8
東武スカイツリーライン、日光線 臨時ダイヤに対応
東京地下鉄 2013/11/17~2013/12/1 千代田線 臨時ダイヤに対応
小田急電鉄 2013/11/17~2013/12/1 小田原線 臨時ダイヤに対応
銚子電気鉄道 2013/11/21 ダイヤ変更に対応
【 路線バス 】
以下の路線バスに新規対応
松江市営バス
【 コミュニティバス 】
以下のコミュニティバスに新規対応
熊本県御船町

次回2013年12月号は、2013年11月27日(水)配信予定です。お楽しみに!
「駅すぱあとアンテナ」2013年11月号
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発行  株式会社ヴァル研究所 http://www.val.co.jp/
発行日 2013年10月30日(水)
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